吠えよ!ドラゴン

ハルとパパが、話します。

パパ「ほんとに、ほんとに、日本はたいへんだ! ここの地域もどうしようもないほど行き詰まっているし、もうどうにもならん」

ハル「・・・」

パパ「でも、世界中がみなダメなわけではない。日本が落ちていっているかたわら、発展している国はいっぱいある。中国、インド、アルゼンチン、ブラジル・・・。そういう国では、子どもたちは必死に勉強している。生きるために、良くなるために。日本はどうだ。勉強しなさいと言われて、いやいややっている。しかも、塾や教材をつぎつぎにあてがわれて。発展している国では、そんなものはろくにない。ハングリーだ。生きるために必死だ。その必死さが日本には欠けている」

ハル「・・・」

パパ「発展している国の子たちは、英語が苦手だろうと、勉強が苦手だろうと、お構いなしに、自分の意見や主張をぶつけてくる。日本の子はどうだ。恥ずかしいだの、英語が苦手だの、理屈をつけては尻込みしてしまう。これでは勝てっこない。ますますおちぶれていくだけだ」

ハル「・・・」

パパ「いつも言っているだろ。自分で考えることが大事だ。日本の学校では、自分で考えることをさせない。全部答えを用意してしまう。それから、自分の考えをがんがん言っていく姿勢が大事。もちろん、自分の考えをいうのと同じくらい、他人の考えを聞かないといけない。それが日本にはない」

ハル「うん」

パパ「ハルは、自分で考えることは良くできるようになった。それはほめてやりたい。あと、自分の考えを主張する練習をしなさい。相手が子どもであろうと、大人であろうと、外国人であろうと、どうどうと言いなさい。言葉なんて、どうにでもなる。大事なのは、理解してもらおう、理解しようという積極的な姿勢だ」

ハル「うん」

こんな感じで、文字に書くと、ハルが何も言っていないようですが、私の言葉をけっこううれしそうに受け止めていました。

日本人は、島国だからかな? 阿吽の呼吸でなんでも伝わると思っているし、わからない方が悪いと思っている。他の国では、民族や人種が入り乱れていて、人の交流がさかんなので、だれにでもわかるように、つまり論理的に議論することが不可欠で、コミュニケーションに一定のルールができてきます。日本では、そんなルールは不要なので、論理的に議論することは害悪だという雰囲気があります。

そのことが、決定的に、国力を落としつつあるのに。明治維新に開国したはずなのに、精神的な鎖国はますます頑強なものとなりつつあるように見えて仕方ありません。少なくとも、我が子は、世界に目を向けて、大いなる可能性を開いて欲しいです。

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