ジャパン アズ 満身創痍!
日本の経済はとても深刻な状況であり、はげしくダッチロールしながら急速に悪化しています。つい20年前までは、それなりに学校を出て、それなりに会社へ勤めれば、それなりに人生が約束され、それなりに生活していけて、それなりに老後を過ごすことができました。それが、もはや、完全に崩壊しています。
ある日突然、仕事も住居も失うリスクと隣り合わせの非正規雇用、いつ倒産やリストラにみまわれるかわからない正社員、社長といえど、いつ破産して奈落の底へ落ちるか戦々恐々の、リアルファイト・ジャパンです。 かつては、決められたこと、指示されたことを、誠実にこなしていれば、立派に暮らしていけましたが、それは、もう過去の話。日本人の100分の1の給料で同じくらいの仕事ができるなら、製造業はどんどん海外へ移転していくでしょう。げんに、昨年、製造業は4割の方が仕事を失いました。
この状況は、今後も改善することなく、加速することが予想されます。 これからのジャパンでなんとかかんとか生きて行くには、「決められたこと、指示されたことを、誠実にこなす」以上のこと、つまり、自分で考え、自分で創造し、世界へ行動できるスキルが不可欠です。ところが、学校教育はそれを度外視しています。日本の危機です。
こういう話をハルにしばしば語っています。今日、ハルは、自分が持っている知識を総動員して?パパに言いました。
ハル「日本は三重に危険やな」
パパ「三重って?」
ハル「日本人がどんどん貧しくなっていることと、環境問題と、自分で考えないこと」
パパ「まだあるぞ。少子高齢化、世界に出られないこと、政治が混乱していること、エネルギー問題、日本人に危機意識がないこと・・・」
ハル「日本の経済はもうダメ?」
パパ「日本だけではない。世界中が危ない。2年前にサブプライムローン問題、1年前にリーマンショック。世界中が衝撃を受けた。中でも、日本の状態が一番悪い。」
ハル「どうして子どもが減るの?」
パパ「子どもを生む年頃の人たちが結婚できなくなったことが大きい。収入が少なく不安定なので結婚したくてもできないのだ」
ハル「お金がないと結婚できないの?」
パパ「自分で考え、行動するなら、どうにかなる。そうでないなら、難しいだろう。日本の国では、子どもを育てるためにお金がかかりすぎる。自分で考え、行動するのでないなら、子どもをたくさん持つのは無謀だろう」
ハルとパパの会話は尽きることなく、はずみました。ハルは、目を輝かせて、日本の現状と将来を考え、自分の行く末をシミュレーションしようとしています。どんな厳しい状況であろうとも、自分で考え、行動できるなら、それはきっと、やりがいのあるフロンティアに違いありません。しかし、何かに依存しようという気が少しでもあるなら、がらりと変わり、悲惨で閉塞感に苛まれることでしょう。
こんな世の中に生まれた子はかわいそうだ・・・ではなく、こんな世の中だからこそ、道を拓いていってほしい。私の最大の願いです。