友だち

夜の散歩

夜の散歩

夜の散歩は、ずっと、続いています。家族全員で歩くこともあるけど、パパとハル2人きりという日も多いです。歩きながら、じっくり語り合えるのがいいです。ハルも、ママでは対応できないような、生き物や工作や機械のことなんかを聞いてきますし、パパも子どもたちにはまだわからないような、人生や世の中の話をすることもあります。

ハルが、「サンタクロースにパートナーが欲しいってお願いしたい」って、昼間言っていたのをママから聞いたので、さりげなく話題に。ハルがいう「パートナー」は、恋人ではなく、親友のようです。

「パパはハルに似てるところがあるなあ。だれとでもすぐに友だちになれるし、いろんな友だちがいっぱいいて、そのときそのとき、友だちを切り替えられる」
「じゃあ、ぼくの遺伝子と同じだね」
「そうやなあ。でも、そうなれたのは、大学に入ってからやぞ。ハルみたいに小さな頃は、友だちは固定されていたぞ。やっぱ、学校やな。小学校、中学校、高校は、クラスがあって、班があるから、いつも同じ顔ぶれだし、その中で行動するようになっていたから、いろんな友だちができるはずはない。いつも同じ友だちということは、自分の興味ややりたいことが、広げられずに、固定されてしまう。大学に入ると、クラスも班もないので、自由に友だちを広げることができたし、興味も行動もいくらでも広げることができた。ハルは小学生のうちからそれができているなあ」
「友だちがいつも同じだと広げられないの?」
「考えてごらん。いつも同じ子と遊ぼうと思ったら、その子が興味あること、わかること、できることに合わせないといけないやろ。そうでなくて、自分のやりたいことに合わせて友だちを切り替えられたら、広がるぞ」
「あ、そうか」
「何でも話せる親友というのも大事だな。でもそれは、クラスとか班とかいうものから生まれるわけではない。たくさんの友だちがいれば、そのうち自然とみつかってくるだろう。でも、あまり親友にとらわれすぎると、自分が狭くなる」
「ぼくも親友ができるかなぁ」
「広くたくさんの友だちがいれば、きっとできるさ」

ハルは、毎日同じ子と遊んでいるわけではありませんが、誰とでもすぐに友だちになれる特技があります。そのことは自覚しているようです。友だちに自分を合わせるのがよいか、自分に友だちを合わせるのがよいか。私なら後者を選択しますね。

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